[感想]ヨルムンガンド(漫画)

4091570690ヨルムンガンド 1 (サンデーGXコミックス)
高橋 慶太郎
小学館 2006-11-17

by G-Tools


武器を憎む少年兵は 武器商人と旅をした…
武器が撒き散らす狂気の果てに、彼女が目指す新世界




アニメのBGMを 岩崎琢さんが担当していたことと
コミックに入ってたチラシから大変興味をもって、漫画を読みました。
殺伐とした設定ですが読みやすく、とても考えさせられます。


すっごく感動したし面白かったので!感想です!!!


おすすめの漫画です!!漫画を読むのが億劫でないならぜひ!





あらすじ


武器を憎み、平和を求める心やさしい少年兵ヨナは
天才女武器商人ココに雇われ、武器売買・運搬に世界各地をめぐる。
武器が生み出す狂気、世界中でくすぶる戦火の中を行きながら
不敵に笑い続けるココが画策する謎の計画とは一体何なのか?
高度化する武器と戦争の果てにある新世界とは…。



まあ、バイオレンスですけど読みやすい


見た目とあらすじで分かる通り、コロシアイが一杯です。
残酷な表現や血みどろなところは当然基本です。
でも、ココの仲間たちはフシギに穏やかで、適度に読みやすい。
すこしずつ明かされていく仲間たちのエピソードも、
殺伐とした状況の割に心があたたまる。

敵キャラも悪いやつとかいっぱいですけど、
なんだか忘れられない人間味があってフシギに愛着。

辛くなって読みたくなくなっちゃうってことがなく
あの謎は最終的にどうなるんだろう!?という引力が
最初からじんわりと続いてくれます。
バイオレンスはイマイチ苦手な方でも読めるのではないかと!


考えさせられます


このお話は、「武器」を主題に置いた戦争と平和のお話です。
主人公は戦争に何より翻弄されてきた幼い少年兵ヨナ。
笑顔さえ失ってしまった、けれど殺しのエキスパートです。
武器を憎み続け、平和を心の底で望んでいる。
でも、彼を雇ったのは武器を世界に撒き散らす武器商人ココです。
彼女はいつもヘラヘラ笑っていて、どんどんヨナを引っ張っていく。
対照的に見えるこの二人の行き着くところはどこなのか。

武器と戦争と平和の掛け算はどこに行くのか。
ヨナは旅の果てに何を選ぶのか・・・
それを読者は正しいと思うだろうか。
読者に深く問う漫画だと思います。

全11巻、あっという間に読み終わりました。
読み終わるのがもったいない、もっと読みたいと思いつつ、
爽やかで切ない素晴らしい読後感は、忘れられません。

ぜひ読んでみてください!



大事なことを忘れてました。
とても魅力的な絵柄です!

女性の・・実に不敵な表情、なんともいえないまつげ、そして狂気が、特に素晴らしいです!
オッサンたちは、普通に味があってとてもいいです。
いいんですが、女性の描き方が特にすごいのでオススメです。
この絵柄には ハマりますよ



アニメ


アニメは見てないんですが、ちらっと・・・動画サイトにあったやつをちらーっとだけ見ました。漫画に忠実な展開のようでしたが・・なんていうか、主にココとヨナの細かな表情の機微が、アニメだと早すぎてよく分からなかったりするような・・・と思いました。
あと、声ですかね~ 私のイメージではココの声はもうちょっとドスが効いてて、脅しや命令口調の時にもっと迫力があるイメージでした・・。

BGMは素晴らしいです。サントラは、世界観を更に重厚にしてくれます。
私は漫画+サントラがオススメです(笑)

↓私のサントラの感想はこちら!↓
http://kameana.blog64.fc2.com/blog-entry-684.html






以下はネタバレの感想です!






















読み終わって


最終巻のレビューを見ると結構賛否あるようですね。
私は色々考えると素晴らしい終わり方だったと思います。

確かに、それぞれの登場人物はヨルムンガンドに対してどのように考えたのかの詳細がありません。ヨナさえ、結局どう考えたのかの詳しいところが描かれてません。
でも、だからこそ読み応えがあるように思いました。

私は、ヨナは、我々人類の良心や希望として描かれているのではないかと思いました。
傷つけられ喪失し、戦争で焼け爛れ、それでもどこか平和な世界を愛し続ける人間の純真な期待。
いつか良くなるはずという 人間の希望の力。

犠牲を厭わぬヨルムンガンド、狂気的で乱暴な計画の前に怯んでしまう優しい心も。
けれども、痛ましい犠牲があっても、どんなに辛いことがあっても、
そしてそれが間違っていることかもしれなくても、
結局失敗して元の木阿弥になったとしても、
「それでも平和への道を選び、進化していこうとする人間のエネルギー」
を、象徴的に、期待を込めて、描かれているのではないかと。

結果がどうなるかよりも、進んでいこうとする決断こそ
人間の素晴らしい力なのではないかと思えました。
つまり理想主義です。


この漫画読んでて、ずっと思っていました・・・
結局ココも仲間たちも、もしかしたら、悲惨な目にあって終わってしまうのでは?
ヨルムンガンド計画が発動する前に何者かの襲撃にあって、
結局志半ばで、ココも仲間たちも死んでしまうのでは?
それを傍観した「武器商人と旅をした」という過去形なのでは?と。
そのイメージがずっと頭の片隅から離れなかったです。

でもヨルムンガンドは完成し、その道へとヨナも共に歩みだしてくれた。
ココの理想と、ヨナの希望。
とても爽やかな・・・まさに最終巻の表紙みたいな青空のような清々しさでした。

同時に、胸がすーすーするような切なさに襲われました。
狂気と共に理想を追い求めるココ、それを選択できる絶望と希望を持つヨナ
こんな理想の世界は・・・
やっぱり果てしなく遠い理想の世界で、今この世界は、ココとヨナを絶望させた世界がずっと続いていくしかないんだと、逆説的に思ってしまいました。
ココもヨナも遠い。ココもヨナもいない。ココにもヨナにも会えない。
そんな気持ちになってしまったんです。

ココとヨナに会いたいなあ・・・・


そんな寂しい、悲しい気持ちにもなったけれど、
我々は理想と希望を失ってはいけませんね。
キャスパーが言ったことのほうがリアルかもしれないし
現実となるかもしれない。この漫画の続きの世界もそうなったかもしれない
ヨルムンガンドがあっても戦争はますます加熱していく世界かも、
そういうヴィジョンも目に浮かぶ。
でも、やっぱり、だからって諦めちゃダメなんだよな
どうなるかは描かれなかったとおり、分からない、どっちもありうる。

さあどうなるでしょうか。
読んだ人はどんな未来をイメージするだろうか。
読んだ人がヨナだったら、どんな選択をするだろうか?



深く深く、理想と現実を問いかける素晴らしい作品だと思います。
久しぶりに本当に素晴らしい完結をしている漫画を読んだ!と思いました!!

素晴らしい作品をありがとうございました!!!



4091573053ヨルムンガンド 11 (サンデーGXコミックス)
高橋 慶太郎
小学館 2012-04-19

by G-Tools



このヨナを見ているだけで色んな気持ちが沸き上がってくるよ!!!




関連記事
スポンサーサイト
[プレイ日記]とびだせ どうぶつの森(2) | Home | [雑談]300000HITありがとうございます!

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する