[感想]ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風

4086179164ジョジョの奇妙な冒険 30~39巻(第5部)セット (集英社文庫―コミック版)
荒木 飛呂彦
集英社 2009-04-08

by G-Tools



Part4が愛しすぎて…続きを読み始めるのがなかなかためらわれましたが、
やっと読ませて頂きました!

Part5はPart4とがらっと変わって非常にシリアスで非情なギャングの闘争物語
なのにやっぱり暗くない、暗いって言ってるけど暗くない
「黄金の風」のタイトルどおりに爽やかで冷たいほど晴れやかな、
凛としてまっすぐな決意の物語でした。

息がつけない緊張感の連続、激しい戦いの後残る一欠片のさみしさ。
英雄譚ですね!







書けば全てがネタバレる。
というわけで以下ネタバレ

















ジョルノの爽やかさが


とりあえず一番最初に言っておく。チームで最年少…ありえん。15歳?ありえん。
あの冷静さ。明晰さ。思慮深さ。機転。知識。爽やかさ。
ありえん。15歳ありえん。

その素質…まさにカリスマ。彼が見せた行動力と智恵はすぐ幹部になれそう、当然。信じがたい人物です。
あまりに思慮深いので、一番新入りという立場も忘れず、常に一歩引いた位置からチームを完璧サポートしてあんまり目立たなかったですね。
目立たないけど皆が実力を感じ取っていた…。という、なんとも言えないポジション。
最終的にはボスを倒して成り代わったけど、そこら辺にしても「俺が!俺が!」という出しゃばったシーンが全くなく、流れ的に~という雰囲気。それも全てがジョルノの計算の上なのか!ジョルノならありうる。震撼。

じめじめしたところが一切無くて爽やかすぎて、すごいのは分かるんだけど個人的にはやや印象が薄かったです。恐るべき男だ…という感じはするけど印象は薄かった。
でもボスとして君臨するラストシーンは、美しくも我々の心に寂しさをぽつりと感じさせて、非常に印象深かったです。彼は命を落としていった仲間たちの遺志を受け継いでいるのだろうなと、深く思わせるのですよね。

わたしとしては無駄無駄ァとかのDIO様由来要素は、…読み終わった感じとしては、やや蛇足に感じました。ひたすら誇り高く美しいジョルノには、ジョースターの血統もDIOの血統も関係ない。


ゴールド・エクスペリエンス!!


クレイジー・ダイヤモンドの世界一やさしい能力にも驚いたのですが、ゴールド・エクスペリエンスはある意味その上をいく!!と深い衝撃を受けました。だって、生命を与えるって。治癒・復元とは次元が違う創造的能力じゃないですか。もはや神。神だ。
物質から虫やカエルや蛇、植物を生み出す様は、絵的にも瑞々しい生命の豊かさに満ちていて、美しい能力だなあと思いました。てんとう虫のモチーフやジョルノの名前もそうらしいけど、「太陽が与える生命エネルギー」がその原型なんでしょうね。ほんとにスゴイ能力。回復にも捕捉にも追跡にも幅広く応用も利くし万能だよジョルノさん!!

見た目のデザインがシンプルだなあ~って思ったけど、進化後はカッコ良かったな。てんとう虫も可愛いデザインだったなあ。てんとう虫が以前よりずっと好きになりそうです(デザインモチーフとしてだけどね!)
でも個人的にはレクイエムの能力は ??????? で、先を行き過ぎてて?????で、進化前の能力だけでも十分おなかいっぱいだったな~。



ブチャラティの伝説


ブチャラティ…美しい人。しかも心強く頼り甲斐があって、それでいてとっても優しい。理想の上司ですな!!(?) 町の人達にブチャラティがいかに信頼され愛されているかを描いたシーンがとっても心に残っています。気さくに笑みを見せ、日常的な相談にも乗ってあげる、街の人気者。ブチャラティのいる街、もっと見てみたかったな。

このお話は振り返ってみるとどう考えても物語を引っ張ってるのはブチャラティへの信頼と彼の行動力ですよね。いつも彼らチームの中心にいたのは、絶対にブチャラティなんですよね。彼らチーム一人ひとりが向いていたのはブチャラティとともにある未来なんですよね。ブチャラティじゃない誰かを通した未来じゃなく、ブチャラティがいない未来のことなんて考えてないんだよね。だから最後のシーンまで、みんな「ブチャラティを助けに行こう(それで全てが完結する)」って言ってるんだよね。

そんな彼らの姿を一歩引いたところから見つめているのはジョルノ。ブチャラティの真実を知り、同じレベルで共闘していたのはジョルノだけ。ブチャラティの生き様を通してギャングの生き様を、ジョルノ視点でまとめた作品にも思えます。ブチャラティと仲間たちの英雄譚。彼らの魂を受け継ぐジョルノの語る物語(語ってないけどね)


なかまたち!


ナランチャが好きでした。ナランチャ…あんな子供なのに悲しい展開で…と言いたいが、実はナランチャはジョルノ・フーゴより歳上なんだよね信じられない。おこちゃまにしか見えない。とにかくナランチャは可愛かった!! 何をしてても可愛かったですね。いやしキャラでした。それがあんな…あっけなく…。。。悲しむヒマすらなかった…。
アバッキオを置いていけないと泣くナランチャには泣いてしまいました。トリッシュは俺だと言うナランチャには激しく心打たれました。ナランチャはいつも純粋で、思った通りのことを言うんだもんな。できれば、できればナランチャは…殺さないで欲しかったアルヨおおおおおうおおお
あと、エアロスミスを戻すモーションがすごくかわいかった。

アバッキオの死のシーンも、泣けました。警官とのやり取り素敵なシーンでしたね…泣かざるを得ないッ!!! 美しい島の風景にアバッキオが浮かぶ絵は余韻が印象的でしたが、その後次の話でも同じ構図の絵が出てきたのはちょっと笑っちゃったよ。ごめん。

意外と生き残ったミスタくん。わりとフツーで、フツーに元気でフツーな感じで、活躍はしていたけどそれほど印象にも残らなかったのが個人的な印象なんですが…。ピストルズは逆に大活躍っていうか…漫画的に便利な方向で活躍してたなーという。場所を取らずそれほど役にも立たずその場にいて実況解説できるという点ですごい便利そうだった。後半特に実況シーンが多く便利そうだった。しかもフィニッシュには便利に噛んでくれる。便利すぎるピストルズ。ミスタより存在感でかいとおもうのはわたしだけ?(笑)

フーゴさんは途中でアッサリいなくなったので特になにも言えないけど…文庫版のあとがきには「作家の心情的深い事情でやむをえずああいう展開に」みたいなことが書いてありましたが。ソレを読んでもよくわかりませんでした。実際に彼が裏切っていたから退場だったと言いたいのか、そういう設定のせいでキャライメージが定まらなくなって退場させたと言いたいのか。ほんとはやっぱり能力が皆を巻き込みまくって使いにくいからじゃないのか。とりあえず、小説版書いてもらったからと書いてあったから、小説版の設定が後付としてもそれを荒木先生が納得してるんならソレを読んだら自分もフーゴのことを納得できるってことかな? というわけで読むしか無いかな~。

トリッシュ!最初はつんつんで、この子とうまくやっていけるのかな~?と思いましたが、いつの間にか距離も縮まり打ち解けて行きましたね。自然すぎて気づかないほど自然で素敵でした。最後のほうでミスタと冗談?を言い合って笑っているトリッシュを見てなんだか…感慨でしたね。 スパイスガールの目覚めは力強くて胸が熱くなりました!あのツンとして可憐な姿、ラブい。それでいてボコるときはめちゃくちゃ口悪い。惚れる。途中まで全然気づかなかったけどキングクリムゾンと似たデザインになっていたんだねえ。案外活躍するシーンが少なめだったけど、もっともっともっと活躍して欲しかったな♪

あ、ポルナレフ忘れてた。まさかの生存コース!もはや戦闘不能とはいえ、実はまだ若いもんね。車椅子に乗ってるとそれだけでもう爺さんかと…ジョセフなみの爺さんかと思ってしまった。普通に若かった。

あ、忘れてた。康一くん~~!康一くんが登場してめっちゃ嬉しかったよぉぉ。あとは全然出て来なかったけどね。しかも露伴先生の能力まじ便利ぃな…何語でも喋れる様になるというのか。マジ便利ィな。もうすこし彼がジョルノと打ち解ける時間があったら、多分それなりに仲良しにはなれた気がしますね…ん、でもジョルノは友情より目的最優先だから相手にしないか…。



敵!


今回は…本気でヤバイ戦いの連続で、敵は面白い奴もいっぱいいるんだけども気が抜けないのであんまり好きにはなれなかったな…。いつもピンチの連続でハラハラでした。
プロシュートとペッシは…ペッシの成長ぶりはかっこよかったですね。プロシュートの能力が恐ろしかったでs。
チョコラータの能力もまじこわすぎ。まあみんなこわいんだけどさ。

ボスは…ドッピオくんは嫌いになれないですね~! トゥルルルル~。嫌いにはなれないよあいつは。魂は二つだった?すごいっすね。ボス。分裂した魂というよりもう憑依霊。
キングクリムゾンの顔はなんか怖いけど愛嬌あって、あれも嫌いになれないです。あの目。
しかしボスの末路(到達できない死)は次元が違いすぎてもう…なんか…哀れなような…哀れじゃないけど…なんかもう…。すごいです。


正義への揺るぎない確信


ジョジョを読んでて感じるのは、底抜けの楽観的自信です。正義に対する疑いのない自信。力強い、安定した、揺らがぬ確信。それがあるからどっしりしていて、暗い気持ちにはならないんですよね。
そのエネルギーから作者自身の信念を感じます。
正義(己の心がよしとすること)は絶対的なものなのだ。人間は力強いものなのだ。
「人間賛歌」がテーマであると見かけましたがまさにそのとおりですね。
生命と意志の賛美なんですね。底抜けに明るいッ!


このお話は暗いテーマで…って書いてあったけどそんなにそうは思わないんです。
非常にツライ苦しい理不尽な状況を経験してきた主人公たちだけど、迷いなく正義を信じているんだもん。
そのためには見返りさえ求めない。疑わない。
そしてその裏付けになるのは、理不尽の中で苦しんでいた彼らを導いた、
やはり同じように義を行う心を持ったギャングたち。
どこにも揺らぐスキのない自信。言い訳もない確信。

痛快です。そのために死んでいく仲間たちさえひたすら美しい。
彼らに迷いはなく、きっと頷いて、跡を継ぐ者たちを導いてくれているんだもんね。
理由を付けずに感謝を行動で示し、見返りを求めず救済を行うギャングたち。
ほんとにかっこいいですね。カッコイイ大人ってのはそういうものなんだ。

仲間たちの過去話がそれぞれに語られていましたが、心温まるお話も多かったです。感動しました。
ナランチャの話、嬉しかったね…。ジョルノのお話もかっこよかったね…。
仗助くんの髪型の由来の話と比べると、納得レベルは高いです(笑)



Part6は、どんな 「人間の強さ・美しさ」が描かれているのかな?!
もちろん買います。この際もう 全部買うよ!






ちなみに…
Part5も非常に面白かったし清廉で凛然とした物語だったけど、
個人的にはやはりPart4のほうが、ラブですた♡ 愛しすぎる杜王町…。
いや、でも、5がキライなわけじゃないんだよ、皆大好きです!

関連記事
スポンサーサイト
テーマ: 漫画 | ジャンル: アニメ・コミック
[感想]レイトン教授VS逆転裁判 魔法音楽大全 | Home | [雑談]POPも…

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する