[感想](再読感想4)ホームズ最後の対決 (講談社文庫)

B000J87OWUホームズ最後の対決 (1980年) (講談社文庫)
ホール 小林 司
講談社 1980-06

by G-Tools



後半に入って もう、泣きまくり
二度読むと、一度目より確実に泣ける

ほんとに長くなってるんだけど5つで打ち止めにできるかな!











※ホームズ最後の対決 (講談社文庫)のネタバレ感想です。
※ちょっとでも読んでみたいと思っている人は以下を読まないように気をつけてください









読んでもあんまりわからないように…
決定的な言葉を使わないように感想を書いていたけど
さすがにそろそろ厳しい(笑)
















ワトソン君の変装


トムスンさんのシリーズでは何度かワトソン君が変装させられてて、なんか変装させられるワトソン君が大好きです(笑)だってホームズが直々に秘密を教えてくれるようなものではないですか。萌える。よく似合ってるよ!って褒められるとなんか嬉しいですよね、大概酷い格好でも(笑)

今朝は要点をついてくるんだねえ


ホームズがタジタジになってる様子というか、さすがに追い詰められてるというか、さすがに辛い思いをしているようすが見えて、切ない。彼なりの理由はあったのに、ワトソン君から怒られるだろうな、失望されるだろうなという不安があるんだろうな…。ワトソン君、勘弁してあげて!

単なる目隠しだったのだね


単なる目隠しであることを認めていたんだな。うーん、そう。でもなあ、大衆のためだけではないよね?やっぱりワトソン君のためだと思うよ!ワトソン君以外の大衆なんて、ホームズにとってはどうでもいいものだろう!

英国人は風変わりであれば必ず納得する


そ、そーなんすか(笑)興味深い話でした

彼と別れて間も無く…この世に悪をもたらす存在になるだろうことを


なんでわかったのかな…気になってるんだけど。宣戦布告したのかな。いや、してたかなそういえば。

あらゆる文明の破壊を


人間の闇は壮絶だ。とんでもない飛躍だよ。でもこのくらいぶっとんでるところがむしろ本物らしいと私は思う。彼は破綻している上に超越的な存在なのだから、小さいことで満足する方がおかしい。なんという戦いだろうか。このままもしも放置したら、大戦の行方はどうなったんだろうか…戦慄のディストピアが訪れたんだろうな。そうか、おそらく未来を破壊したかったのか。その思考は何と無くわかるかもしれないな…復讐なのだね。こういうところも私的に実に好みだな…。うん…。ちなみに正典の教授はいったい最終目標は何だったのかな。悪だから悪なだけで、最終目標なんてなかったのかな。

東風が吹いてきつつある…


この名台詞をこんなところで聞くなんて!衝撃的だった。こんな風に語ったのか!こんな風に予感してたのか!
切なくて仕方ない。正典でも切なくて胸が痛んだけど、こうして聴くのも同じくらいに切ない。彼には分かっているんだから。知っている未来を自分の肩に背負ってるんだから、どんなに恐ろしいことなんだろう。彼は孤軍だ、助けてあげられなかったワトソン君が辛いに違いない、全てを知ったなら…。

僕が愛する田舎、…丘陵の景色もこれで見納めかもしれない


一読ではなんとなくしか、彼の言う意味がわからなくてぼーっとして見ていたんだけど、きっとワトソンさんもそうだっただろうな。再読だともうこの時点で涙が…涙が止まらないよ…。何よりも胸が切なくなるのは、彼がその風景を愛してくれたこと、愛していると言ってくれたこと、そうじゃないですか? 世界を愛してくれてありがとう、世界が彼の愛を呼んでくれてありがとう、彼がこの運命の中で愛を感じてくれてありがとう。ささやかな幸せを、愛着を、彼に与えてくれてありがとう。

蜂の巣も見せてあげよう


涙!! ううっ!!! うん、ホームズ!  …… 何も言えないよ(涙)

郷愁というか、何かが欠落して行くような、憔悴というか、…積年の疲労が


何かが欠落していくような」というところに、失われゆく彼を感じて、忍び寄る喪失感、不安で、切なく、なってしまう。この時はワトソンさんはこれからのことをあんまりわかってなかったから冷静でいられたのかもしれないけど。でも分かっていても、ワトソンさんは勇敢で男らしい人だから…彼の決意を受け入れることができたんだろうな。

ここへ引退するのが僕の夢だったのに…イギリスは美しい国だ。


な、な、涙が止まらない…よ。一読目は泣くこともできなくて読んだけど、ほんとに再読してると本当に涙が止まらないんですよ。ほっといたら大泣きするよ。わりと冷静に読んでるつもりでも涙が…。ホームズの夢…素朴で小さい、人間らしい夢。彼の、人間らしい郷愁、優しい愛情。世界への…夢見るようなあこがれ…。ホームズのその願いを、叶えてあげたかった…叶えてあげたかった。正典が真実だとしたら、正典のホームズは幸せなんだなあと思えてくる。あの世界にこの人を連れて行ってあげたい。ささやかな彼の夢を叶えてあげたい。なんて孤独な、ホームズ…!

ただ一人の人物として君を指名しよう。…君が最もふさわしい


最初からきっとそんなこと決まってたに違いない。心の底ではずっと決まってたのに違いない。もったいぶって芝居がかった言い方をするのはきっと彼のクセだろうね。彼にとってたった一人だけ、舞台と現実の間にいたのはワトソンくん以外にはいない。むしろなぜその中間にワトソンくんを招いたのだろうか!それこそが奇跡。彼の間違いであり、彼の現実、ホームズですらない彼の本当の心のあらわれだと思いたい。きっとそうだと信じている。

細心の配慮の元に作り上げられた…君の友人


全部やっぱり探偵も完全な嘘だったんだね、でもね、友人であることは嘘なんかじゃない。彼にとって、三人称である「シャーロック・ホームズ」が、三人称であるジョン・ワトソンの友人であるという客観的な事実のことを言っているのだろうけど違うよ! ワトソンくんは君の友人だ、「シャーロック・ホームズ」の友人じゃないんだよ。やっぱりバカだな、自分がわからない人なんだろやっぱりきっと。どこからどこまでが誰なのかわかってないというか、わからないようにしている、きっと、自分はずっとニュートラルで、第三者を自分の中には入れないようにしているか、入れてしまってても考えないようにしているとか、混沌としたままで「自分自身」のロールについては分析しないようにしているんだろ、きっとそうだろう!自分とはどんな人物なのか、何をして何を思いどのような性質を、どのような姿をしているか、考えないし規定しないようにしてるんだろう。そういう人かもしれないけれどきっと、ワトソン君だけは、君の友人です、きっとそうです…

僕はイギリス生まれだから


やっぱりイギリス生まれだったんですね。いちおうイギリス人だったんですね。            というか、イギリス…あるんですね…ということがむしろ興味深いですね…。
イギリス生まれの彼。彼のことをもっと知りたいなあ。ここまで知って逆に、彼という人がまったくの白紙になる。ここまで知ることで、新しいあまりにも大きな謎が目の前に開けてくる、ずっとホームズの真実を知りたくて追いかけてきたのに、本当の謎はこれから提示され、そして、永遠にわからない。

かわいそうに!


彼の心配はきっと本当のものだと思うな。いつも、ワトソンくんは心配してくれるホームズを見て、ああ僕のことを心配してくれるんだ!と喜んでたけど、このシーンではまったくそんな余裕もない…ないけど、でもこの心配は心の底から、嘘じゃないと思いますよ。友人の演技でもなく。

計算ずくの孤立


やっぱりあの孤立は全部全部全部全部計算ずくだったんだなあ…きっとそうなんだろうなと考えてたけど、ワトソンさんもそういう結論に至るということは、やっぱりそうなんだな。これまでの全ての態度、全部…。人間嫌いも全部。女性嫌いも全部。かわいそうと思うけど、いや、彼のことだから、きっとそれはそれである意味では面白かったんじゃないかな。でもすべての人を拒絶することはできなかった、唯一の例外がワトソン君だったんだろ、そうだろ!ワトソン君がいたから彼は、シャーロック・ホームズをうまくやってこれたし、人間として自分を維持できたんだと思うのです。やっぱりワトソン君こそが全て、ワトソン君が偉大、ワトソン君が救いなんだ。

泣いてくれたのは嬉しいけど、…それは信頼の証だからね。君は昔から時々そうやって僕を驚かしたが


なんだか嬉しがってるホームズがかわいい。面倒なこと言わずに素直に嬉しがればいいのに、いろいろ言い訳するな、そーいう癖がついちゃったのか、いや、やっぱりホームズ流をどこまでも貫く気なのか、彼にとっては、うーん、真実はどこにもないのかも。僕を驚かしたという告白は、なんか嬉しいなあ。やっぱり、ほんとに友人だったからこそのことなんだと思う、それは。さらにいらない言い訳を後ろにつけてたけど、そこがまたホームズらしいか

最後の時間を君と一緒に


そうさ、最後の時間をそれ以外の何に使うってんだ!よくできましたよ、ホームズさん

今ではここがぼくの世界だ


そう言ってもらえて嬉しいです…本気で。でも少しだけなんか寂しい。ここが、世界なら、もっと彼は世界から受け取るべきものがあったのでは。もらってばかりだったんじゃないか

ぼくの世界には全くない!


全くないとは…。いったいどんなことになっているんだろう、と今更ながらに思う。崖もないの?

月面を歩いたことがあるなんて


読み直して驚いた!!そ、そう! そうか、そう言われたらそうか。こんなもんを開発してるくらいだからなあ。気楽に行けるか。むしろ、月面の彼というのが萌える、きっともちろん熱烈歓迎だっただろーなあー!キラキラしてそうで…!月の似合う人だもの。

他人になれる資格を持った人間


次元が違うのがわかる言い方だった。多分そういうくらいの能力なんだと思ってたけど、資格とまで言われると、本当に…

現に僕自身、…多くの疑問を持った


この世界を生きると、彼のような人でもそういう疑問を持つことができるのか、逆に感慨深い。そうか、イレギュラーズを育てたからそう思った?でも、彼の育て方は、適性で育ててたんだから同じの気もするけども、それ以前の生い立ちが人間に与える影響を見たのかな。彼が何を見て何を思ったのか、色々知りたい

この道にかけては天才と呼ばれてもいいと思うよ


自分でそこまで言うのだ!適性によって完全なる教育を受けて育つのにそれでも天才という抜きんでた存在を自負するということは、やはりこういう養殖や培養をしても個体差は大きく表れるってことで、彼は特別恵まれた存在だったんだな、きっと環境的に。あいつだけが損傷を受けた特異な存在だったわけではなく、彼もまた偶然、世界のトップに立つ特異な環境作用の結果的存在だったんだと思うなあ、でなきゃ並び立つ者がいるはずじゃないか。まあいいか、とにかくグレートだったんだね。

能も習えば文楽の人形も


想像して、壮絶に萌えるターン!!!誰か絵を書いてくださいよ!!人形繰り!うおおあ!和服!ひゃあー!

数ある楽器の中のヴァイオリンは殊に身を入れて


ということは、他の楽器もどうやら、一通りくらいいじれると見た!!わー!
ヴァイオリンを選んだ理由は何と無くわかりますね、たぶん、エレガントで目立つからだな、姿が。確かにそうだもんね。ああ、いろんな楽器を練習してる姿を想像するだけで萌えます、、フルートもいいよ!無伴奏フルートのためのパルティータとか!とかくエレガントな楽器が似合う。あ、ピアノもできるんですね、とーぜんできるんですね!確実だな

僕の時代の音楽


ここはもう刮目するほど感動しましたよ!はあっ!そうか!現代音楽!現代音楽だったのかー!!!じゃあ気まぐれなんかじゃなくて、やっぱり、演奏したくてしてたんだ…この違いは大きいと思うんだ私の中では。気まぐれに適当な音を鳴らすという乱暴さ…が、なんか少しうまく自分の中で飲み込めなかったみたいで、、この説にはすごい賛同したい気持ちなんだもん!うわー

劇作の方法も勉強した


ということは…書けと言われりゃ書けるわけですね。この設定では、ライオンのたてがみは創作だが、白面の兵士はどうだったかな?まあでも書こうと思えば書けるけど、シャーロック・ホームズが書けばあの程度になるのかな、筆であろうと口調であろうと、彼はここにいる限りは完璧なシャーロック・ホームズなんだろうからな。でももし本気で書いたら、すごいのをかいちゃってましたね、シェイクスピア的な戯曲を。

ライオンの調教も、ハムレットを演ずることも


ハムレット!ハムレット!!!彼のハムレット!!!?!
私、ほんとにハムレットが好きになってしまって…。ハムレットとホームズは何処と無く似たジャンルと思ってたんだな、嘘つきだからさ!つまり、演技だからだったんだね。で、彼のハムレット!夢の舞台だ…妄想だけでもキラキラで眩しい…。絶賛妄想中!!!
もちろん、ライオンの調教、サーカス、それもいい!!っていうかここに並べたてられてる全てが全て、ときめきます。
本当にこの彼はかっこいい!!私の中で、揺るぎない憧れキャラになりました!わあー!

絶妙なアントルシャ


当然のごとくダンスはお手の物。この小説を読む前からおそらく彼はあらゆるダンスがお手の物、素晴らしい踊り手だろうと思ってました。身体能力が高く、格闘が得意で変装も完璧、当然ダンスはマスターしてるだろうと!いろいろ、私が考えてた彼の能力にこの設定は合致するもんだから、がっちりと!普通のダンスだけでなくここまでやれるそうですけどね。できるだろうね。そうだろーねー!よし!フィギュアスケートも!

長い間に、君のお母さんの話を少しも聞いたことがなかったのが残念だ


どうやら、彼は母親に憧れを抱いていたみたいだ…人並みなところもあるんだよ、当たり前だけど、中身は素直で純真な人だと思うんだよ、不思議なことに、こんな経緯を持っているのにいつも純真で、世界の美しいもの全てにまっすぐ直角に愛を向けてる。不思議な人だ。

地球以外の惑星上に


月以外でも歓待を受けたようですね!世界の!宇宙の!あー素晴らしい!!

特殊能力を持つ人間…生まれる前からの運命だった


うーん。気になるのは、となると、元はどんな人物だったの?完全なる人工…ではないとしたら、元がいたんではないの?それとも、やはり操作して精製し計算された種として養殖された一群だったのかな。元に言及してないところを見ると後者の可能性が高いのかも。

いくつものぼく


わからんのだよね、一群の説明があったけどそれは全て一つの種だったのか、いくつかの種の実験だったのか?最初は一緒にして振り分けたとかいうので、??と思ったけど、でも、生まれる前から適性が確定してたような特殊な因子の一群だったなら、それをさらに分けるのはおかしい気がするからなあ。いろんな性格の性質の職業の彼がいるのはそれはそれで、き…気持ち悪い…。ので、やはり、彼の群はその職業組だったとしてー、だったとしてー…。面白いのは、どんくらいの人数がどうやって、業界で活躍してたのかなと。それぞれなにか少し色を変えるとかして差異をつけてたのかな。まさか彼ら一対だけが仕事してたわけじゃないだろうと思うんだよな。でも彼らはきちんと別個に把握されていたようだから、何か一応分かるような区別があったんじゃないかなあ。髪型?いやいや…まだまだ考察が楽しめますね

なんらかの損傷を受けたのだと思う


損傷の話は非常に興味深い!何のことを言ってるんだろうね。読む限りほとんど、考え方の性質の差だと思うので、そんなもんは環境によって、複雑な作用によって、生まれうるし管理しづらいことだと思うんだ。だから、突然変異的な稀な出来事ではなく、他の様々の群でもかなりの確率で、いや、一群に必ず一人は生じるくらいなんじゃないかなあ。こういうことまで管理できると思ってるんかなあ、一緒に育てておきながら?どうやら彼の言い方からすると完璧に培養できると思ってるみたいなので、メンタル管理も相当徹底してたのかもしれません。物理的な、遺伝的な欠損があったと言いたいのか、しかし後天的な何かだという感じを文章から受けるし…そうとう、なにか、ミステリーがここにあるのかもしれない。なんとなく文章からは、何かの外的な悪意が彼に…働きかけて、損傷させた…という印象を感じないでもない。でも彼の恨みがこの人1人に向かったことを思っても、原因の大半は君なんじゃないのかと思うんだけども…。うーんなにか、悪魔の囁きを彼に吹き込んだ奴がいるのかもしれないと今、思った。完璧に管理されたメンタルに、何者かの悪意が。だとしたらそいつが黒幕!燃える展開…。(←妄想です)

僕が想像する完全に邪悪な人間にとても近い…哀れみをさえ覚えた


完全なる邪悪がいるとしたら、やはり哀れみを覚える。悲しい、特に…あいつがそうだというなら、悲しいよね。読者にとっても他人ではないんだから!すごく遣る瀬無い気持ちになるんですよ。…できることなら、彼の損傷をなかったことにしてあげたいくらい。しかし邪悪な奴という存在もまた非常に魅力的で、やっぱり好きになっちゃいそうなキャラだと思うんだ!むしろやはり好きだ!

彼の中に僕の暗い面が潜んでいる


難しい話で…した。完全に別個の存在と捉えているのかと思ってたけど、やはり同じ要素を持っている存在として考えてるみたいですね?つまり、遺伝的な面で…因果が決まってるという…あれっ!とすると、そうか、正典の、遺伝的な善悪の性質という話ともこれは合致してくるのか!?まあ、彼のケースは特別ですけど、でもどうやら彼は、あるいは彼の世界は、遺伝的な性質が、個性を形成する大きな要因になるということを確信している気配があるように思う。同じ要素を持っているなら、同じ道を歩む可能性は高い…と考えている。つまり、遺伝的にリスクの高い病気の判定と同じように考えてるんだ、という気がする。だからいつも、鏡を見ている気持ちで、そして序盤の奴の「この顔を破壊すること」という言葉は、「お前の破滅の未来を暗示する」という意味になるのか?! だからこそやつを止めなくてはと考えてるんだけど、それは根本的な解決にはならない気がする…自分の破滅の未来を変更するためには、やつを滅ぼすのではなく奴を回復させるほうが救いだと思うのだけど…まあ、不可能なレベルだったのだろう…ね、あの言い方では…。

強烈な競争心と嫉妬…最も嫌らしい子供だった


萌えた。そうですよこれこそが彼の子供時代の姿の描写ではないか!…萌える!最悪な子供たち(笑)いや、その感情の強さ!自制心の強い彼とのギャップ、かつ、非常に納得できる。あの自負の強い性格、それを抑える自制心、まさに、競争心の強い…嫉妬深い、強烈な熱量を背後に感じる気がする。す、好きだ、そんな彼が。しかしそんなのがわらわらしてたんだから、恐ろしいことですけどね…どんな争いが起きていたことか!

願望、嫉妬心、征服欲…自制心…いつも己の悪意の重荷に喘いで…大変な代償を払わねばならなかったに違いない


この解釈に愛情を感じるんですよね、すごく。優しい解釈だなと思う。彼は自分勝手に誤ったのではなく、彼はやむを得ない性質により人一倍苦労をしていた、負荷がかかっていた…と見てあげている…。彼らの間にはおそらくとても特別な…相互認識があったんじゃないかな。もともと同じ性質を持つ個体群という考え方が、彼ら自身の中にあるのではないかな。だからある意味愛情ではなく客観的にそのように考えるのかもしれないか、それもまたいいなあ。とても憎めないじゃないか、こんなことを聞いたら、あいつをさ。別に奴は…彼を憎みたくて憎んだわけじゃない…そうせざるを得なかったし、止めようとさえした、むしろ人一倍の努力と自制心を総動員して…立派に生きようとしたんだ、それでもこういう結果になってしまった…。二人は一緒にいるべきではなかったね。本当にそうだね。どちらかしかいなかったなら…と、思ってしまいますね。でも後で言うように、逆に…ばらばらになることができない宿命でもある。

彼らは僕を愛してくれた…しかし彼は愛されなかった


すんなりと受け入れられる話ではあるんですけども、よく、具体的に想像してみると、どういうことなんだろうとも思いますよ。やっぱり彼らはどういうふうに業界で存在してたんだろうね?????ううーんうーーん。当然別の名前を持ち、別の存在として存在してたと思うんですが…。現代のように個性を売りにするような方法で商売はしないのかな。風貌などを売りにしたら混乱するし、こういう差異が生まれるのも不思議だし。やはり最初のほうで言ってたように、「他人になる」…本当に全体的に他人になる…商売だったのかな。
ええ、と、それはともかくとしますが、ものすごくそわそわしてしまうのが「愛されていた」という彼の実感です! 彼は「愛された」存在だったんですよ。そのことを自覚しているんですよ。驚きじゃないですか? ホームズと「愛」とは、とても…すれ違いでばらばらの方向に向いた一方的な関係というのが私の基本的な認識だったのだけど、きっと彼はそうじゃない…「愛」をきちんと自分への報酬として受け取っていたんだと思うんです。彼にとって、その人生は喜びだった、という風にお話全体から感じられる。正典のホームズはいつもなにか満たされていなかったようだったけど、この彼は、そうじゃない、ちゃんとまっとうに生きた分だけ報酬を得て、幸せに暮らしてたんだ。愛と賛辞とスポットライトを一身に受けて、素直な誇りと笑顔を浮かべていた姿を思い浮かべるのです。だから彼は純真だった。彼にはいろんな喜びを受け取れる性質がちゃんと備わってた。まともな、いや、立派な、人間だったに違いない。
ちょっとそれってさ…寂しい気がするのは私だけ?きっと、ワトソンさんもちょっと寂しかったんじゃないかな。この世界よりもきっと彼は過去のほうが…幸福だったんじゃないかと思うから。永遠に語られない過去のほうに彼の本当の人生や大きな喜びがあったんじゃないか、ここにいるのはやっぱり虚像で…ここでおきた喜びも悲しみも人生も彼にとっては…おまけのような小さいものだったんじゃないかと思うから…。そうではないと彼は言うだろうけど、そうではないと彼は思うかもしれないけど、でも我々はやっぱりなんだか寂しいよ…。その世界とこの世界にどんな決定的な違いが…彼にとって…ありますか。彼本人にとっての決定的な何かがこの世界にあっただろうか? あったとしたら、それは、命をかけた壮絶なやりとりと…そしてやっぱり、…たった一人の観客であるワトソンさんとの友情だろう。だったらもっと! 二人が真に、嘘なしに、一緒にいられる時間が欲しかったと!

己の頭脳に損傷を与えた…時代に対して、一種の復讐を


やはり復讐なんですね。その気持ちはわかるね。しかしそんなことを思いつくなんて本当にとんでもないことだ…まだ研究段階でもあったというのに…まさに邪悪な発想だ…、何もかもを破壊したいのだ。かわいそうな人だ。

彼の憎悪の全ての結晶であるような


…うん…その理論も分かるまったく分かるんだけど、災難というか……災難であり、彼にとっては実は誇らしい証明でもあるのかもしれない。彼と奴の関係は、ほんとにミステリアスだなあ。

計画を喋り立てた


うむ!いつ 奴の計画を知ったんだろうと思ってたけど、なんと先から喋り立ててたのですね…。まあやりそうなことだが、なんて恐ろしいんだ!

1878年の夏のある日、ケンフォードから八キロ足らずの木の茂った丘の上で


これはもうメモ(笑)緑いっぱいでキラキラした世界だったんだろうね。

こんな美しい丘は、今まで一度も…周囲の素晴らしさに、うっとりとなって


その時の彼の姿をぜひとも映像化して欲しいと思った。素晴らしい美しいシーンだ。この小説はほんとに映像化しやすいなというほど、すばらしい映像的な演出が多くて感心しているのだけど、特にこのシーンが私は!すごく印象深くて!!!好きです!!! 彼がこの世界に対して宿命付けられたシーンだと思うんです、愛という想いによって約束された。もしもこのとき、その美しさに心打たれることがなかったら、彼の行動は少し違っていたに違いない。

数日後には、…劇団に


はやっ!!! て、衝撃を受けた。僕は愚図じゃないんだよ(最後の事件にあった[not a man who lets the grass grow under his feet.])ってことですかね♪ ホントに、素晴らしい行動力です。でもその空白の数日間、彼が何をしてたのかも非常に気になりますけどねー!!!!!!!

べつに深い意味があったわけじゃない。


えっ。とても気になっていたので読みなおして、深い意味は無いとか言われると ええっ!?(笑) ううむ… 深い意味は無いことに意味があるのか?

続けようとも思っていなかった。モリアーティになる可能性が潜んでいることを悟っていたから…内心に利己的なはしゃぎ


ああ、読みなおしてこれはショックを受けました。そう…ですね、それはさぁ、そのまま続けて、極限までその道を突き進んでいくことによってなお可能性が高まるというだけでなくて… やはり片手間にやったりとか、あるいは経年によって…とか、彼が嫉妬にかられる可能性もあるからという気もします。それにしても彼がこう決断した理由は奴の恐ろしい姿を見たせいなんだろうなあ…それほどに彼にとってヤツの存在と行動は、決定的に彼自身の鏡と感じられるものなんだろうな。自分の底の深く蟠る獰猛な闇に気づいている彼は、なんて聡明で沈着でカッコイイのだろうか。やはりあたまにGreatをつけるべき存在なんだろうなあ。

最も思いがけない出来事は…君と面識になったことだよ


感無量で、いちいち何も言えない。
でも、ねえ、どうして、彼は、ワトソンくんを受け入れたんだろう!!
そのことが奇跡、そのことが不思議、言う必要はないけれど、きっと、それが…この物語の「彼」の本質だよねえそうだよねえ

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