[感想]黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

4334751105黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)
ポー 小川 高義
光文社 2006-10-12

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もうすっかりポー様に心酔しきりの私です。

図書館でとにかくポー様の文庫を手当たり次第に借りてきた
といってもあんまり置いてなくてね…。

まあとにかくこちら光文社新訳版はものすごい読みやすい訳だった
表紙の変な猫具合もいいですね!このシリーズの表紙はすごいですね芸術的です








ポー様!


これからはポーのことはポー様と呼ばせていただきます
ポー様…!! 美しい、美しすぎるポー様!
狂気と絶望と暗い幻想と油絵のような美しさ!
私の憧れ、あのハイコントラスト
もう憧れとしか言いようがない、あこがれの人。崇敬。
全集を買うよ、今まで読まなかった私のバカ!

こないだまではホームズホームズ言っててドイルさんの本を買ってたのに移り気と思われるかもしれませんが、ジャンルが違う。ホームズはキャラ萌え。ポー様は文学のテイストそのものが憧れ。ホームズはいうなればコミック、ポー様は絵画。ポー様を読んだあとでドイルさんの短編ミステリー(ホームズ以外)を読むと正直いって結構ガッカリ来るゴメンネ。でも別に嫌いとかじゃないですよ、ただポー様があまりにも美しすぎて…。ジャンルが違うだけです。



よみやすい


この本は新訳ということで、私のこないだ読んだ中公文庫の丸谷才一訳と比較すると雲泥の差というほど…いや、高低で比較してはなりませんが、すごい差があります。こちらはするっと入ってくる平易さで、子供でも読めそうな現代的な訳です。
ポー様の魅力は、耽美で濃厚で深い、美しい真の黒で描かれるその固い描写にあるので、必ずしも平易な訳が良いとは言えないように思いますが、でも違和感なく楽しめました。同じ作品の読み比べもしなかったので…ですけど。読み比べたら差は相当こう…あるでしょうね。

しかしアモンティリャードの樽や邪鬼のノリなどは、あまり重苦しくなく軽快に進んでもいいのではないかと思いました。平易であるからこそスピードを維持して読めるので、それも意味あることのような気がするんですよね


ウィリアム・ウィルソン


アモンティリャードの樽はどうもあんまりぴんとこなかったけど、他の作品はどれも面白かった。しかししかし、それにしても、たまらなかったのがウィリアム・ウィルソンだなあもう!!!!
特に学校の、異様な風景ときたらもう、あ、頭に残って、行ってきたような気さえする。呪われたような奇怪な学校、灰色一色、気が狂いそうな、無機質な、陰鬱な、あの学校!!
そしてウィルソンの寝顔を見た時の、忍び寄る狂気。
あとは畳み掛けていく展開で、思った通りの、ドジャーン!!ってかんじですが、もちろんそれも最高ですが。とにかく最高だ。ウィルソンはどこからどこまでが実在の現実なんだろうか。というのがまた考えるだけでたまらない。完全な妄想ではないんじゃないですかあの寝顔を見ると。そこがまた恐ろしい!恐ろしい!!そして美しい…。もう、最高です!

ポー様の作品は、是非とも映像化したいというようなものが多いと思うけど、ウィリアム・ウィルソンはその中でも特にそう思うな。調べると…いくつか映画になってはいるようですが、もっとやってくれてもいいんだぞっ!!


早すぎた埋葬


これは落ちにびっくりしましたね!!意外すぎて!! ポー様にあたっては常にもう酷い方向に身構えてる自分に気づいて笑えてしまいますね。こんな落ちもありか…。それはそれで色々深読みされてるようですけどね…なんとなくその気持はわかりますね。
いろんなケースを挙げている前半がなかなかロマンチックで好きです。明らかに妄想に取り憑かれている私がまた好きです…さすがにそんな妄想を抱くことはないなという自分に安心するという意味で…
邪鬼も似たようなかんじで、そこまでは同意できんわというような強迫観念の詳細な説明に少しホッとしたりする。自分はそこまではいかん、いかんとも!でもすごく、議論したくなる感じがたまらないのです。



そのうち全集揃えようと思います!

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