[感想]オズのリンキティンクほかオズシリーズ(5)~(10)

4835447743完訳 オズのリンキティンク 《オズの魔法使いシリーズ10》
ライマン・フランク・ボーム サカイノビー
復刊ドットコム 2013-01-25

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オズシリーズに改めてハマって読んでいますが、
いま10作目を読み終わりました。

この話は以前に書いた作品をオズシリーズ用に直したものらしく
そういわれればちょっと異色なのですが、面白かったです。

以下、まとめて5~10作目の感想!






オズが好き?!


改めて気づいたんですが、私はどうもオズの作風がとっても肌に合うみたい。
サイコーだな!!としょっちゅう思いながら読みました。
で、その感動を友人なんかに伝えたら案外反応が鈍くて…
あれ、もしかして、痺れる!と思ってるのは私だけなのか…とちょっと思ってきた。

こうして童話を読みながら、この歳になってやっと小さかった頃に読んだもののことを思い出してるんですが、あの、よく本屋さんやお店やさんの入り口とかにある小さめで安いアニメ絵本みたいなやつあるじゃないですか、あのシリーズを買ってもらっていくつか読んでいたようなんです。引き出す必要のない記憶だったので、最近思い出すまですっかり忘れていましたが、そういえば、人魚姫とか白鳥の湖とか眠り姫とかおやゆび姫とか、そしてオズの1~3作目…など、読んでいたみたいです。そういえば特に白鳥の湖についてはよく覚えてるな~、不気味な記憶が忘れられません。
童話ってやっぱり不気味だったり理不尽だったり恐ろしい記憶が強いですが、オズはそうではない童話を目指しただけあって怖い記憶が殆ど無いです。まあ、「意味不明」「よくわからん」というのはありますけども、そこがまた不思議で魅力的なのでいいのです。

思えば自分は日本の絵本作家の絵本はほとんど読んだことがなくて、いや、ほぼ全然読んだことがなかったな~だって高いじゃないですか(笑)たぶん安い絵本しか買ってもらえなかったんで、古典的な名作童話しか読んでいないんですね…。もう少し大きくなってから、ハードカバーの世界の昔話的な奴は読んだ記憶がありますが、それはなぜだか中国の昔話が多い本だったような気がするな。
私は未だに、日本人作家の本にはなんとなく抵抗があって(日本の絵本や児童文学も未だに興味が無い)、海外の作家の方に興味があるんですけども、そのへんが関係しているのかもしれない…と思わないでもないなあ。

そう思うと私のルーツはオズにあるのかもしれないなあなんて思ったりするのでした。オズ最高!


(5)オズへの道


4835447697完訳 オズへの道 《オズの魔法使いシリーズ5》
ライマン・フランク・ボーム サカイノビー
復刊ドットコム 2012-03-25

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ボサ男さん、ボタン・ブライト、ポリクロームが出てくるお話。このメンバーのばらばらぶり…協調性もあんまりないっぷりはなかなかのものだけどそれぞれ魅力的なんですよね…。このお話は冒険もなんかグダグダな印象だったんですが(笑)、でもメンバーが魅力的…ボサ男の愛の磁石はある意味最強の兵器だし、ボタン・ブライトはなぞのポテンシャルがあって実は最強なのではないかとなんか底知れないし、ポリクロームはちょうかわいい……し…。
なんといっても最後のパーティが最高のご褒美って感じですごいハッピーな気分になりました。
うーん、あの盛大なパーティ…!!読んでいるだけでも幸せになりました~>< 本ってやっぱり体験なんですね。
ボームの他の作品からキャラがたくさん出ていたみたいなので、気になりましたよ…。特にサンタクロースはねえ…。で、「サンタクロースの冒険」は古本で買ってしまったのでそのうち読もうと思います!!


(6)オズのエメラルドの都


4835447700完訳 オズのエメラルドの都 《オズの魔法使いシリーズ6》
サカイノビー (イラスト), ないとうふみこ (翻訳) ライマン・フランク・ボーム (著) サカイノビー
復刊ドットコム 2012-05-22

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ボームさんが嫌になって最終巻にしようとしたというお話。正直今まで読んだ中ではいちばん、面白くなかったです(断言)。だいたい、一度やっつけた(と思ってた)ノーム王が、しかもとっても邪悪なことをしようとするのが不愉快でした。なんとなくオズには最低最悪に邪悪なやつは居ないのではないかと思ってたので…ひたすらな悪意を向けられるのはなんだか苦痛だった。
おじさんとおばさんを連れてきてしまう展開もちょっと無茶な感じがしたし、オズの辺境の変な国々もかなりヘンテコで、けっこうあけすけな皮肉も多かったりダジャレが多く(これは日本語だからダジャレが苦痛なだけかもしれませんが)、読んでて辛かった…。ただ、悪人たちを改心させる方法は素晴らしかったと思ったのですが……そのあとノーム王を再登場させなければ、素晴らしかったと思うのですが…。


(7)オズのパッチワーク娘

4835447719完訳 オズのパッチワーク娘 《オズの魔法使いシリーズ7》
ライマン・フランク・ボーム サカイノビー
復刊ドットコム 2012-07-21

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前作がアレだったけどパッチワーク娘は再びオズのふしぎ全開で面白かった!毎回挿絵の感じもいいですが、この表紙の色合すごくいいですね。
しかしパッチワーク娘は、シェイクスピアの道化のような、なかなか底の見えない存在で…なんというか、一目置いてしまうかわりに心から好きになることができないような不思議なキャラクターでした。しかしオジョはとってもかわいくて共感できるキャラクターで、感情移入できてとても楽しかったです。意外とドロシーは度胸がありすぎて精神的に突き抜けてるから感情移入できない気がするんだよね(笑) それにオジョは大切なおじさんのために行動しているので、感情移入しやすかったのかな~。牢獄に入れられるところ、逆さまに流れる川、黄色い蝶の羽の件も、いずれもとても印象に残りました。
ガラスの猫はしょうもないやつでしたが(笑)、ムカムカはかなり!素晴らしい生き物で、メッチャ好きになってしまいましたね…。いやームカムカ最高じゃないですか?そういえばムカムカというと…遊戯王のカードに…ありましたね…まさかこのムカムカと関係は…ないですよね?わかんないけど…(あんまり四角くないし)

(8)オズのチクタク


4835447727完訳 オズのチクタク 《オズの魔法使いシリーズ8》
ライマン・フランク・ボーム サカイノビー
復刊ドットコム 2012-09-25

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あとで、3作目を改変したものだと知ったのですが、そう思うとよくできてる!
話としては、チクタクがタイトルになってる割にまったく活躍してないあたりがかなりもやっとするんですが、タイトルがチクタクじゃなかったら、すごくおもしろいはなしのような気がします…かといってタイトルを「オズの」とつけるとなると、他に候補が居ないのかもしれない…。ベッツィとハンクは…特にハンクのじりじりにじり寄ってくる緊迫感が笑えるったらないです。ラストの動物たちの会話のところも最高だったし、なんといってもトトの衝撃の…あの展開はご褒美としか言いようがなく、もう至福を感じました。
トンネルの向こうの国、ジンジンや光の女神たちとか、そしてなんといっても頼りになるようなならないようなクオックス!うーん、また会いたいなあ!!
ドワーフ王の矛盾は、3作目を改変したからだと言われれば仕方ないんですけどね、これが一番ガッカリでした。でも、金属の森のあまりにも美しい光景は忘れがたいです…。レストランな木の実も、二番煎じだけどやっぱり最高です。勝手に動く卵は非常に絵になりますね。 賢いカリコが王になったのは、これでドワーフの問題も解決だなと安心したんですけども…。
あと、ポリクロームがボサ男を嫌いな様子を見せていたのは正直、かなりのショックでした…なかったことにしておこう…(TT)


(9)オズのかかし


4835447735完訳 オズのかかし 《オズの魔法使いシリーズ9》
ライマン・フランク・ボーム サカイノビー
復刊ドットコム 2012-11-25

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これも「かかし」がタイトルになってる割にかかしはあんまり活躍してないというアレですね…きっと販売戦略的に仕方なかったのだろうと思っておくことにしてますが…。………それにしてもほとんど活躍してなかったよね、いや、ほんとに…(笑) でも愛されるカリスマだけはすごい発揮してたかな…。
トロットとビル船長はとっても素敵な相棒で、心温まりました。ビル船長は、かつてないほどまともな大人ですね…ボサ男よりもずっとレベル高いですから。しかも彼らは他の作品からの登場ということで…ぜひとも初登場作品が読みたいよ!と思ったのに未訳だなんて、ううっ。 もしもわたしにスキルとやる気があったら訳してみようかなあと思いました…。
オークがこれまた魅力的なキャラクターで、水の中からドバッ!と登場したその瞬間から私はすごく心惹かれてしまいました。しかもこれまたすごく頼れる仲間じゃないですか…また会いたいですね、オークにも。
ジンクスランドの冒険よりはモーの国に惹かれてしまいましたがこれもまた別の作品だとか…うむむ。


(10)オズのリンキティンク


4835447743完訳 オズのリンキティンク 《オズの魔法使いシリーズ10》
ライマン・フランク・ボーム サカイノビー
復刊ドットコム 2013-01-25

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いかにも、オズと関係ない童話ってかんじのお話で、しかもけっこう定型な感じでよくできたお話で楽しく読めました。三つの真珠、素晴らしいですね…バランスもいいし、欲しくなるし。しかし主人公はどうみてもインガ王子なのにタイトルはリンキティンク。陽気なリンキティンク。たしかになんだか憎めなくて好きになってしまう、不思議なカリスマ、リンキティンク!! ラストでお迎えがやってきたところなんか特に別れが惜しくなってしまって不思議なくらいでした。基本的にはお荷物な感じだったのに憎めないんだよなあ。それに、リンキティンクとビルビルの掛け合いときたら、もはや漫才級。面白すぎました…ビルビルの口の悪さはブラボー!だったのにまさかの展開…いやあ驚きました。でも二人は仲良しなのは嬉しいなあと思った。あのあと彼は自分の国に戻るのが当然って感じなのに、今更別れる気なんて毛頭ないってかんじで。寂しがりのリンキティンクを支えてあげて欲しいですね…たまに毒舌復活とかしたら面白いのにな……と、しみじみおもいました。
しかし~彼らの冒険にドロシーが首を突っ込んでくるのは、残念な感じがしました、最後まできちんとインガに解決させてあげて欲しかったよほんとに。ただ、グリンダが手を焼くほどの魔法を解くシーンは色々興味深くて面白かったです。
カリコのことは、読んでてかなり心配でしたが、一応賢王として筋が通った感じの行動ともとれなくないうまいバランスでよかったと思います…。



ああ~、オズシリーズも終わりが見えてきた…と思うと…
これを読んでいた当時の子供達同様、もっと書いて!!と言いたくなってきます。

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2014/11/02 (Sun) 09:07 | # | | 編集
Re: タイトルなし

パトラッシュさん>

こんにちは!いつもながらコメント有難うございます!
オズにもこんなにコメントいただけるなんて嬉しいです!


> (4)虹色の太陽もあれば、透明な住人も登場するなど、世界や色彩も様々でした。
ユーリカなど、ちょっぴりひねた魅力は確かに大人向きな気もします。

この地底世界はとっても夢があって、大好きになりました!
しかしユリーカ、レベル高すぎて(笑)、後の作品にあんまり出てきませんね


> (5)天真爛漫なキャラが多かったように感じます。愛の磁石はチート級…

チートですね(笑)ここではあんまりそう思わなかったけど、チクタクの話での使い方がなんかチートだなと思いました(笑)こいつを見せれば悪人もイチコロよ!的な…なんか悪用できますねこれ…。このはなしでは、ボサ男さんがこれを持つにふさわしい魅力的な人物なんだろうと思ってたけど、なんか…単に磁石の威力でそう思わされてただけなんだろうか…


> (6)最後の手紙文面にボームさんが某ドイルさんと重なり…辛かったのでしょうか。

私もどうにもそう思っちゃいました(笑) で、作者都合で無理やり最終回ってのは、読者的にはなんだかいつも、辛い思いや違和感感じちゃいますね。人気作って…さいごには主人公を亡き者にしちゃうんだな…。オズでは通信断絶という方法でしたけど、やっぱりこの世界の人でなくなったわけだし…。読者がそうでないとちっとも諦めてくれない圧力を持った存在だとも言えるんでしょうけども…終わり方としては、この手の終わり方はなんだか切ないなあ…。うーん、難しいですね。


> (7)投獄の件など擁護してあげたくなりますね。ムカムカの吠え声は聞いてみたい!
> パッチワーク娘とかかし、そして邪険に扱われた蓄音機に幸多からんことを願います…

ムカムカの声ね(笑) 可愛いんでしょうねなんだかんだであいつ可愛い…。
目から火を噴いたり……。この復刊ドットコム版は挿絵が可愛いのですが、
火を噴くムカムカの挿絵がすごく、よかったです、忘れがたい可愛さでした。
蓄音機氏…未だかつて無いほどに哀れな……でも笑っちゃうあいつ……


> (8)クオックスのとぼけた会話は味がありました。動物たちで、誰が一番愛らしいと
> 思うかで各々派閥? があったとは。そしてトト、実はやっぱり…でしたね。

トト…やっぱり…。なんだかそれはそれでそういうわけだったなんてちょっと恐るべし…
今までと、トトに対する見方がちょっと変わりました(笑)


> (9)トロットとビル船長は、行動派と慎重派で良き相棒。オークの見返りを求めない
> 友情も気持ちの良い物でした、が…ボタン・ブライトの大物ぶりがすさまじいです…

ボタン・ブライトは、初登場時から異常なポテンシャルを感じていたんですが
巻を追うごとにそれが現実になっていってるというか、ヤバイですね何者なんでしょう
相当な…勇者か賢者か救世主かなんかそういうとんでもない奴なんじゃないかとこっそり思ってます


> (10)ビルビルの変貌ぶりはチップ級でしたね。毒舌もリンキティンクの陽気さと
> 良い組み合わせでした。インガ王子と真珠の存在で、冒険らしい展開に思えました。

チップ級、そうですね~!!たしかに!! 中身まで変わったし…。めでたしめでたしってかんじでいい話でした。実はリンキティンクって理想の王様像なのかもしれないなあ…とちょっと後になって思いました。


> XIというゲームシリーズのキャラ、ウージー(ムカムカ)の元ネタはオズなのかも…

そのゲームはやったことないのですが、気になるのでウージーを画像検索したけど全然出てこない…どんな姿なんだろう…四角いのかな…



> 幼少期の「楽しく面白いオズ」をとても大事にされている様にうかがえました。
> 深読み妄想や、邪悪キャラへの抵抗は初期イメージとの違和感からでしょうか。

そうかもしれませんね~。楽しいオズの思い出はとても大切に思っています。
こういう童話的な作品には、贔屓とか暴力とか、けっこうそれっていいの?大丈夫なの?っていうのが出てきて大人的には心配になるところが多いですよね。でもそういう「常識」の枠に物語を当てはめてそわそわしている我々大人は、自由な想像力や物事のありのままの許容力を失っているのかもしれないなとも思ったりします。子供の発想って自由自在で、自分がいかに常識にとらわれているか気付かされると悔しくなります。自分も子供のような奇想天外な想像力を取り戻したい! 特にオズはハチャメチャな出来事やら訳の分からない展開が多くて、その発想はなかった!!っていうところがたくさんあって、大人の作者なのにそれを持っていた(多少子供からアイディアをもらっていたようですが)ボームさんを尊敬せずにはいられないんですよね。


> 最終的に、どのように作品を読み解くかは、各人の自由だと思っていますが(笑)

そうですね!私もそう思います!!つねづねそう思っています
特に童話のような作品は、その自由を一番許されるべき作品だと思います


私のこんな自己満足な駄文が読書の機会になるならば光栄です!
こちらこそいつも、対話のように楽しいコメントを下さって
大変励みになっております、ありがとうございます!!
ぜひまた遊びに来てください!

2014/11/04 (Tue) 13:45 | KMOK #WlAMjTRI | URL | 編集

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