[感想]小説 仮面ライダーW ~Zを継ぐ者~

4063148610小説 仮面ライダーW ~Zを継ぐ者~ (講談社キャラクター文庫)
三条 陸 石ノ森 章太郎
講談社 2012-11-30

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Wを見始めた頃から、見終わったら読むんだ~!と楽しみにしてた三条さん著の小説版。
読んでみて、まず一言で先に言っておくと、文体は小説とは言いがたいレベルです。

でも、内容に関してはフィリップ君のフルコースです。
美味しくいただけました!







文体に関して


みんなレビューで絶賛がちだったのでこれほどとは思わなかったんですが、う、うーん、小説とは言えない文体です。一文ごとに改行だし、小説では使用しないような表現や擬音が…。しかもフィリップ君による一人称形式なので、あの天才少年フィリップ君がこういう表現は使わないだろうさすがに…というところがあって辛かったです。ううーん…読んでいて、私ならこう直す…とちょっと思ってしまうくらいでした。誰か少し修正しても良かったのではないでしょうか…。
まあでも、文体にさえ目をつぶれば、キャラクターは当然三条さんが書いてるのだから完璧ですし、本編では説明されなかったような詳しい設定もちらほら語られたり、本編の物語的な補足になっている部分もありますから、ファンなら確実に買いです。


内容について


事務所に持ち込まれた美少女からの依頼…
ひょんなことから、その依頼を受け現場へ向かうことになったのは、いつもはガレージ住まいの安楽椅子探偵フィリップ…しかも、名前を偽って?! 島と遺産と一族と…死者のタタリと怪事件…

というお話。

さっきも書いたけどフィリップ君のフルコースですよ~。名探偵フィリップ君大活躍の巻です。その分翔太郎くんの活躍は少ない、と思わせておいて、なんつうかなあ~精神的には超美味しいところをさらっていくじゃないかー!!というわけで、どちらのファンでも美味しくいただけますね。さすがです!
あきちゃんと竜くんも活躍しますが、ま、サポートな感じでしょうか。とはいえ見せ場はきちんと作られてて、この4人は全員が優秀で、チームなんだぞっていうアピールがされていると思います。

こうして小説で読めば、そういえば探偵モノだったな…って思わせてくれますね…。いつも探偵だし、捜査してるんだけど、あんまりバタバタしてるからそのことを忘れてしまうほどアクションな感じだもんね。今回は、安楽椅子探偵(公式)なフィリップ君が現場に出るので、バランス的にちょうどホームズ並みの推理小説ふうになれるのかもしれません…。でもやっぱり仮面ライダーだから、アクションもきちんとやる。
アマゾンのレビューで書いてる人も居たけど、映像化しても普通に仮面ライダーだなあって感じになりますね。


フィリップと翔太郎


フィリップ君のセリフって文字にすると、おーなるほどな…と思いました。今までは、あの微妙に舌っ足らずな感じで聞いてたから、尊大な感じがほとんどしない、不思議バランスだったんだけど、文字にしてみるとなるほど名探偵っぽい落ち着きや偉そうぶりがちゃんと出てる。ホームズっぽいじゃないか。あ、帽子も意識してる感じがしましたね…。 しかしこのセリフをフィリップ君が言うとああなるんだなあ、むしろそれが凄いよなああ…

二人の信頼関係を丁寧に描いていて、改めて、Wはコンビの話なんだよな~って思いました。 いや…やっぱりさ、フィリップ君って翔太郎君をすごい信頼して尊敬してるな…と思いました。 この話読むと特にそう思うし、翔太郎君がいかに偉大なのかに驚きます。そういえばW本編でもわりと最初の頃からフィリップ君は、翔太郎君の直感を信頼してるよね。あのフィリップ君が1年であれほど認めてるんだから、翔太郎君の才能は実はなかなかのものなんだろうなあ…と思いました。ビバ!
たまにふと気づくんですけど、私、たぶんフィリップ君が好きです。やっぱりこの手のキャラに弱いですよね。しかも見た目が恐ろしくかわいいところがヤバイですね。でも、翔太郎君のキャラクターのツクリには、フィリップ君より断然痺れるというか、感心するというか、すごいなーって思います。バランスが凄い。三枚目でお調子者でありながら、主人公。三枚目キャラはやっぱり主人公の相棒とか引き立て役で主人公以上に輝くところじゃないですか、でも主人公。しかもお調子者で弱くて情けないところを失わずに最後まで主人公なのか! 凄いですよ。この話でも、意外と情けないところがあえて描かれてて、唸りました。うーん、なるほど。 どれかっつうと、ダイの大冒険のポップ系のキャラじゃないですか、でも、もうちょいタフで芯が通った主人公。いいとこ取りでかっこ良すぎだ! 
フィリップ君は探偵としてはすごい優秀で、この事件も基本的には推理力で解決できそうな気がするんだけどね…そうかーそんなに翔太郎君に頼ってたのか~!なんだか半分以上翔太郎君に頼ってた感じがするなあ!と、発見して非常に興味深かったです。


補足として


サイクロンってそういう能力だったのか~…!!ってすごい…なんか、参考になりました。一部ではありますが、フィリップ君が未知の設定の説明してくれる、奇跡の書ですね。設定資料的なのが読みたい私はとても満足しました。後日の事件に係る伏線も張って、本編の補足にもなっています。
新しく登場したドーパントも、かなり面白い能力の持ち主でした。映像化するのはちょっと…大変かもしれないな!というほど。Zの多用っぷりも徹底的で、素晴らしいです。

無いのはわかってるけど、万が一もっと小説が出たら、全部買う(笑)




というわけで、面白いです。すごくいいです。
でも文体がどうしても、読みなおしても、 ウグッ…となるところがあります(笑)
それはもう、覚悟して、
これは台本なんだ…小説ではない、台本だ…
と思って読むと…いいんじゃないでしょうか。
セリフも読みやすく改行されていますし…、ね?
ところでこの改行する気持ちは、私、すごく身に覚えがあります!!
横書きだと、こんなふうにしたくなるんじゃないですか?
あと、声に出す場合は改行するほうがいいと思うんですよ!
セリフのリズム・息がどこで切れるのか…、どこで間を置くのかということを演出したいとき!
縦書だと、改行多いと読みにくくなっちゃうんだよねえ…
でも横書きだったらあんまり気にならない、はず、だよ!

↑ほら、なんとなく改行されてるほうが読みやすいよ!



ところで、 ○ィダリ には、ほんとに笑いました。ほんっと。
そりゃ思い出し笑いしますよね所長。




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